Utility of Kyocera AirH"PHONE 「AH-K3001V」 for WindowsCE

UPDATE 2004-06-07 23:26 JST
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 WindowsCE用のUSBドライバ「232usb.dll」を開発&配布しているぞろよしさんのサイト「あなたが落とした銀のペルソナ」にて京セラAirH"PHONE「AH-K3001V」用のユーティリティ「京ぽんステーション」が公開された.AH-K3001V発売当初からWindowsCE機では「232usb.dll」を用いてデータ通信が可能であることが様々な機種で報告されてきたが,なんとユーティリティによりAH-K3001Vのアドレス帳やブックマークなどのデータまで編集できるようになるとは!ということで,簡単にレポートしようと思う.

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インストール

 このユーティリティを利用するにはまずはドライバである「232usb.dll」を導入し,さらに「京ぽんステーション」をインストールする必要がある.今回はSigmarion2で試してみた.尚,Sigmarion3では「232usb.dll」を導入しなくても専用のFOMAドライバで利用できてしまうため,そのままFOMAドライバでAH-K3001Vをデータ通信として利用している場合は「京ぽんステーション」を利用できない.この場合,READMEに書いてあるようにレジストリを書き換えて「232usb.dll」を利用できるようにする必要がある.
[IMG] Sigmarion2 with AH-K3001V

232usb.dll

 232usb.dllはLZH形式の圧縮ファイルで配布されているので,WindowsCE機だったら「TascalLha」などを使い解凍し,機種にあった実行ファイルのフォルダ内にあるやつを利用すればよい.Sigmarion2の場合は,CPUがMIPS系なのでMIPSのものを利用する.パソコンを持っているならそっちで解凍して目的ファイルだけメモリカードやケーブル経由で転送しても問題はないだろう.232usb.dllを\Windowsフォルダ内に入れれば基本的にはOKだ.ここでAH-K3001Vを接続してみるとドライバ名を求められるので,「232usb.dll」を入力すればいいだけである.232usb.exeは232usb.dllの設定を変えられるようだが,この場合はデフォルトでいいので今回は利用しない.\Program Filesなどの好きなフォルダに入れておけばよいだろう.AH-K3001Vと接続すると右下のタスクトレイにケータイがパソコンとつながれているっぽいアイコンが表示される.

京ぽんステーション

 京ぽんステーションも同じくLZH形式の圧縮ファイルで配布されているので,解凍してMIPS用のものだけ利用する.3001k.exeというやつだけあればいいようなので,これを好きな場所に置いておこう.
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できること

 さて,早速使ってみよう!上記アイコンをクリックするだけで利用できる.04-6-4版ではブックマークにも対応しており,以下のことができる.基本的に本家京セラのWindows用ユーティリティと比較しても遜色はなく,一通りのことができるようだ.

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 まずはAH-K3001Vのデータを取り込んでみよう.取り込みには緑の渦を巻いたボタン(もしくは「ファイル」→「一覧取得」)でできる.ボタンを押すと暗証番号を聞かれるので端末で設定したものを入力する.設定した記憶がない人はデフォルトでは「1234」になっているはずであるので試してみるとよいだろう.このあたりは本家のユーティリティと同じようになっているようだ.
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 取り込まれるとデータがずらっと並ぶ.address.txtがアドレス帳のデータで,mail???.txtがメールのデータのようだ.後は,拡張子などから判断できるだろう.カメラ画像やMIDIファイル,HTML文書などもそのまま表示され,転送できる.
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 Sigmarion2内に保存にはファイルを選んで赤い左矢印のあるボタン(もしくは「ファイル」→「読み込み」)を押すできる.大抵の場合はファイル名もそのままで大丈夫だろう.OKを押せば保存される.逆に,AH-K3001Vに転送する場合は赤い右矢印のあるボタン(もしくは「ファイル」→「書き込み」)を押し,転送したファイルを選択してOKを押せば可能である.書き込みはひとつずつのファイルしかできないようだが,アドレス帳などはひとつのファイルにまとまっているし,それほど不便には感じないだろう.
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アドレス帳

 アドレス帳は元々AH-K3001VはvCard形式をやや拡張したものとなっているが,そのvCard形式のものがまとめてひとつのファイルとなってテキスト形式で保存される.追加などするときは既存のものをコピー&ペーストして,必要な部分だけ書き換えたりするのがよいだろう.メールもテキスト形式で内容がそのまま保存される.Sigmarion2側でメールを書いて転送して,送信というのにはあまり向かないかもしれない.
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ブックマーク

 ブックマークも一覧がテキストファイルとして保存される.本家のユーティリティのようにきちんとしたGUI環境がないので,初心者には使いにくいかもしれないが,私などにはむしろこちらのほうが編集しやすい.一気にファイル名などを変えたりするときはかなり便利である.
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カメラ画像

 カメラで撮影した画像もそのままJPEGファイルとして保存されるため,すぐに見ることができる.あまり有用な使い方は思いつかないが,ちょっとレタッチしてみたり,文字を書き足してみたりしてウェブ上にアップロードしたりするにはいいだろう.
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まとめ

 今回は私が持っている機種でということでSigmarion2でのレポートとなったが,なんと言ってもSigmarion3あたりが最もAH-K3001Vとは相性がいいだろう.最近はモバイルノートもPanasonic Let's note R3をはじめとしてコンパクトでバッテリもかなり持つためハンドヘルド機のほうが優れているということも少なくなっているが,やっぱり大きさや重量は大きく違う.そんなハンドヘルド機でデータ通信だけでなくユーティリティもできるというのは非常に大きいのではないだろうか?私も俄然Sigmarion3が欲しくなってきた(笑)!

 ブックマークやアドレス帳はベタなテキストなので初級者にはかなり厳しいかもしれないが,わかりやすいのでやり方さえわかってしまえば京セラ製のWindows用ユーティリティより便利なことも多いと思う.やり方だって基本的にはコピー&ペーストでいいわけだし….そして,なんといってもブックマークに対応したことでAH-K3001Vをより便利に使うことが可能となるブックマークレットを登録できるようになったのは大きいんではないかと思った.

 こんなすばらしいソフトを提供してくれたぞろよしさんに感謝するとともに,MacOS X用やLinux用のものも開発できるように指南していただけるとありがたいかもしれない(欲張りすぎという話だが)♪


(2004年6月7日)