レポートはちょっとお休みして、全機種揃った「FOMA 901iS」シリーズの売れ筋ランキングを紹介しようと思う。NECモバイリングが運営するドコモなケータイ情報サイト「DoPlaza」においてそれぞれの機種に対して、首都圏の販売店における発売後3日間の販売台数のシェアが掲載されている。また、発売前に行われたユーザーによる人気投票も同時に掲載されている。NEC系の会社が運営しているのだから、ちょっとN901iSを有利に扱っているんじゃないの!?とか思うような結果ではあるものの参考にしたい情報なので取り上げてみた。
順位 | 機種 | 得票率 % |
1 | N901iS | 30.9 |
2 | P901iS | 24.5 |
3 | D901iS | 22.5 |
4 | SH901iS | 16.5 |
5 | F901iS | 5.6 |
発売後3日における販売台数は圧倒的にN901iSのシェアが高いようだ。およそ5割に到達しようというくらいとなっている。個人的には、決してデザイン性が高いとは思えないが、薄さや大画面液晶、ドラクエ2、フルブラウザなどが評価されたのか、もしくはドコモの“N”の最新機種だからといった悲しい理由なのか難しい。とはいえ、私もその“目新しさ”により購入に至ったわけで、発売日に購入するようなケータイフリークに特に注目されているということなのだろう。何度も書くが、正直、値段の下がっている旧機種のほうがいいんじゃないかと(苦笑)。901iSシリーズだったら、個人的に使うならでかいのを我慢してSH901iSを選択するだろう。今後、機種別・色別ランキングも更新されるようなので追っていきたい。特に、私はN901iSでは色選択で悩んだのでどの色が売れているのはかは知りたいところだ!
順位 | 機種 | シェア % | 発売日 |
1 | N901iS | 47.0 | 6月24日(金) |
2 | P901iS | 24.5 | 6月10日(金) |
3 | SH901iS | 14.9 | 6月3日(金) |
4 | D901iS | 8.4 | 6月10日(金) |
5 | F901iS | 5.2 | 6月10日(金) |
せっかくなので各機種の注目度をGoogleによって評価してみた。6月29日22時頃にGoogleを用いて各機種名を検索し、その件数とシェアを比べた。面白いことに上記のDoPlazaの事前人気投票と近いものとなっていた。これにより、事前人気投票がウェブにおける人気投票として比較的妥当性があるということもいえるという側面もあるだろう。もちろん、話題性があるかどうかなど一概にGoogleのヒット件数が人気や注目度につながるというわけでないため、確実にそういえるわけではないが、ある程度そういった見方をしてもいいと思える。別に、DoPlazaのことを疑っているわけではないのだが、N901iSやP901iSはやっぱり人気があるということだ。
順位 | 機種 | ヒット件数 | シェア % |
1 | N901iS | 226,000 | 33.8 |
2 | P901iS | 164,000 | 24.5 |
3 | D901iS | 121,000 | 18.1 |
4 | SH901iS | 103,000 | 15.4 |
5 | F901iS | 54,100 | 8.1 |
それぞれをグラフにしたみた。すでにFOMAのハイエンド機においては、販売の主力製品は一世代前のやや価格が下がってきたものとなってきていることが知られている。そのような販売主力機種における売れる要素としては、価格やデザイン、完成度、液晶の大きさ・綺麗さなどがあげられるだろうが、まだ価格の高い段階の最新ハイエンド機種においては、それら以上に“製品の目新しさ”“注目に値する技術・サービス”などが重要だとも言えるだろう。そういった意味では、N901iSのドラクエ2プリインストールやフルブラウザ搭載、デザインの一新などという面は非常に購買層を考えた緻密な戦略だといえるだろう。逆に、一見代わり映えのしないF901iSの注目度・販売数が低いのもうなずける。決して悪い機種ではないだけに勿体無いという印象さえ受ける。
また、私のようなケータイに無駄にこだわっているようなユーザーにとっては、動作速度が少しでも遅かったりするというのは非常にマイナスポイントとなるが、それほどケータイへの依存度が高くないユーザーにとってはそれほど重要な点ではないことも見受けられる。これについては、大方のユーザーは実際に動作する機種を評価してから購入するのではなく、店頭に並べられたモックと呼ばれる型でデザインや大きさなどを確かめる程度で購入にいたるという点も大きく影響しているのだろう。よく調べてから購入するユーザーならウェブなどでクチコミ情報を得て、実際に動作するホットモックなどを使ってみてから購入に至るのだろうが、なかなか時間などもあってそうそうできるものではないのかもしれない。まだまだドコモの“N”伝説は続きそうだ。