ソフトバンクの今回の動きは個人的にはえげつなくひどいと思わざるを得ないし,他の通信会社からすれば怒りを覚えても仕方が無いところだろうと思う。ただ,孫社長の23日と26日の発表はインパクトとしては絶大で,どんなにひどくても「広告」としては成功なんだろう。実際に,ネット上などでは各制限などを批評しているところも多いし,「3色プラン」にしろ,「全機種0円」にしろ総合的にはたいして安くなっているわけではないのだけども,怖いのは“ケータイに興味が無い人ほど「ソフトバンクは安い」というイメージが頭の隅に残る”というところなんだと思う。そういう人がトラップにひっかからないことを願うばかり。
ちなみに,ここを見ている人はすでに当然がごとく理解しているだろうけど,ソフトバンクの「全機種0円」ってのは頭金が0円なだけ。一部の機種は分割ローンがスーパーボーナスと同様に新スーパーボーナスでも割引で相殺されるが,ハンエンドモデルなどは新規で24回分割で月数百円が月額料金に加算される。下に小さく「お持ち帰り価格」とかかれている以上,納得はいかないが間違いではないとしか言いようがないですよね。また,「オトクか?と」聞かれると,これまでと大差ないというところ。ただ,相殺される分割分であっても実際には「借金(ローン)」と見なされるので注意したい。たいした額ではないけども。きちんとユーザーが加入する時に理解していれば,なんらこれまでと変わりはないと思う。安い機種が売れるという構図。逆に,理解してない人が多くなればなるほど,ハイエンドモデルが売れるということになる可能性があるのかも。
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今後のソフトバンクの動向も気になるところで,Yahoo! BBのときのように駅前でADSLモデムならぬケータイをただで配る戦略なども十分に考えられるわけですよ。もちろん,ADSLのときとは違い,ケータイの場合はすでにどこかの会社のものを使っているケースが多いんでしょうけど,MNPを利用して「今ならソフトバンクへの0円で移行できます!端末も0円。月額基本料も2ヶ月無料です!」とかいうのが目に浮かびます。これをやるにはMNPの移行料2,100円を無料にするだけでいいわけで,契約書にサインだけしてもらったら「そこのドコモ(もしくはau)ショップで移行予約番号もらってきてね」と言えばいいんですよね。予約番号をもらいに行くと大抵は解約にお金がかかったりするわけだけども,ソフトバンクからしたら「それは他社の話で知らん。ソフトバンクとしては0円」と言うまで(苦笑)。新規ならもっと簡単。ADSLと違ってケータイなら渡したその場から使えるのがメリット。さすがに,ここまではしないかな。どこまでやるか注目したいですね。
さてと,料金プラン。どうなんだろう。とりあえず,ゴールドプランは「通話料&メール代0円」が言いたいだけのために作ったんじゃと思ってしまうほど,21時~0時台の時間制限や他社などへの通話料の高さなどが目に付く。LOVE定額の拡張で良かったんじゃとか,制限がいろいろつくんだったらすでにLOVE定額で「通話料0円」だったんじゃとかあるけども,それじゃ宣伝にならんかったというわけですよね。ブルーやオレンジは一部うまく使えば安くなるっぽい。
- auで1Xを利用しているユーザーで利用年数を引き継ぎながらオレンジプランXで学割やら自己割やらをつけてパケットし放題したい人
- ドコモユーザーで利用年数を引き継ぎながら自己割をつけたい人
こんな感じでとても限定的に安くなりそうなケースもある模様。どこかで見かけた例なのだけども,どこで見たのか失念してしまった。2ちゃんねるかな。正直,細かい料金計算なんて例を出したって切りがないので,自分でやってくれという感じ。複雑すぎて自分のすらやる気が出ないのだけども。複雑なのは別にいいんだけど,それだけで選ばれないこともあるということも忘れちゃいけないと思う。ウィルコムも新規加入者は「ウィルコム定額プラン」と「安心だフォン」の契約だけにしても良いんじゃないだろうかと思ったり。まぁ,店舗での説明としてはほぼ「ウィルコム定額プラン」だけだろうけども。データ通信向け料金コースが複雑なのはどうにかしたいですね。これはウィルコムの中の人もなにがデータでなにが音声か判断できなくなっているところにも原因はありそう。くだらない雑記になってしもた。
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